
結論:SES経験はフリーランスへの特急券である
「SES(客先常駐)は底辺」「早く自社開発に行かないとキャリアが詰む」。こうした言説は今も根強くありますが、2026年現在、最もスムーズに独立し年収を伸ばしているのはSES経験者です。理由は明確で、SESという働き方自体がフリーランスの予行演習として機能しているからです。
本記事では、SES業界の構造を踏まえ、「なぜSESからフリーランスが合理的なのか」を数字と実務視点で解説します。
結論:スキルチェンジを伴う自社開発転職よりも、商流を変えるだけのフリーランス独立の方が、SESエンジニアにとってリスクリワードが高い選択です。
理由1:商流が1つ上がるだけで年収は劇的に変わる
最大の理由は、技術力が同じでも立つ商流が変わるだけで手取りが増える構造にあります。
「会社のマージン」と「商流のマージン」の二重苦からの解放
一般的なSES正社員(特に2次請け・3次請け)では、
- 上位会社の商流マージン
- 所属会社の運営費・利益
という二重の控除が発生します。一方、フリーランスでエンド直または元請け直の案件に入ると、この構造は大幅に簡素化されます。
【試算】月単価60万円のエンジニアが手にする金額の差
| 項目 | SES正社員 | フリーランス |
|---|---|---|
| エンド発注額 | 80万円 | 80万円 |
| 商流マージン | ▲20万円 | ほぼなし |
| 現場単価 | 60万円 | 70〜75万円 |
| 手取り感 | 月25〜30万円 | 月70万円前後(税引前) |
結果として、年収は1.5〜2倍になるケースも珍しくありません。これが「商流を変える」ことのインパクトです。
理由2:SESの現場適応力はフリーランス市場でこそ評価される
フリーランス市場で重視されるのは、純粋な技術力だけではありません。
技術力以上に求められる「即戦力」の正体
SES経験者は以下の力を自然と身につけています。
- 初見のドキュメントを読み解く力
- 初対面のメンバーと協働するコミュニケーション力
- 現場ごとの開発ルールへの順応性
これらは教育コストをかけられないフリーランス案件で非常に重宝されます。自社開発出身者よりSES出身者が好まれるケースも少なくありません。
理由3:働き方の仕組み(準委任契約)がほぼ同じ
SESとフリーランスの契約形態は、どちらも準委任契約が基本です。
慣れ親しんだフローをそのまま使える
- スキルシート提出
- 面談による案件決定
- 月140〜180時間の精算
- 勤怠・請求処理
これらはSES時代とほぼ同じです。変わるのは請求書を自分で出すかどうか程度で、心理的ハードルは低めです。
ただし誰でも成功するわけではない【注意点】
ロースキル案件からの脱却が必要
テスター専任や監視業務のみの場合、独立しても単価は伸びません。設計・実装フェーズの経験を積むことが重要です。
経歴書の見せ方で単価は変わる
「Javaができます」ではなく、
- Spring BootでのAPI設計・実装
- AWS環境での構築・運用経験
など、具体的な実績を書くことで単価交渉が可能になります。
SESからフリーランスへ移行する具体ステップ
- 現在のスキル・工程を棚卸し
- 経歴書をフリーランス向けに最適化
- 複数エージェントに登録し相場確認
- 退職交渉と同時に案件面談を開始
途中で不安があれば、FreelanceBoxへの登録・相談を活用すると、商流の良い案件や相場感を把握しやすくなります。
まとめ:SES経験は搾取ではなく武器になる
SESで培った現場適応力と商習慣理解は、フリーランス市場で強力な武器です。3年以上の実務経験があり、一人称で開発できるなら独立検討の価値は十分あります。
まずは自分の市場価値を把握するところから始めてみてください。
よくある質問
QSESの経験年数はどれくらいあればフリーランスになれますか?
一般的には実務経験2年以上が目安です。3年以上あれば選択肢と単価交渉の幅が広がります。
Q40代や50代のSESエンジニアでも独立できますか?
可能です。年齢より即戦力性や上流工程経験が評価されます。
Qフリーランスになると年収はどれくらい上がりますか?
商流改善により年収200万円以上アップする例もあります。
Q案件が途切れるリスクはありますか?
ありますが契約終了1か月前から動くことで回避可能です。
Qインボイス制度や税金対応は大変ですか?
最初は不安でもエージェントや税理士サポートで対応できます。